セミナー発表してきました
更新が遅くて申し訳ないのですが、10月1日(日)に獣医オゾン療法セミナーで30分、発表してきました。
先日のブログでお伝えした通り、タイトルは『往診診療におけるオゾン療法の活用』です。
持ち時間は30分だったのですが、せっかくなら沢山症例を報告しようと詰め込んでしまったことと緊張していたこともあり、早口になるわ、時間はオーバーするわで、てんやわんやでした・・。
他の先生方からは、オゾン療法の概論や生化学的な理論などの説明や、症例についての報告があり、自分にとっては基本を見直す意味でもとても有意義なセミナーでした。
その中で、岐阜大学の助教の川部先生より、『緩和ケアにおけるオゾン療法』というタイトルで報告がありました。
その中のスライドの1枚に、『緩和ケアの定義(WHO 2002年)』というものがありました。
これは人の医療の定義です。
『緩和ケアとは
生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して
痛みやその他の身体的問題、心理社会的問題、スピリチュアルな問題を早期に発見し、的確なアセスメントと対処を行うことによって
苦しみを予防し、和らげることで、QOLを改善するアプローチである』
ちょっとカタい文面ですが、獣医療に置き換えた場合、
緩和ケアというのは、病気に直面したペットだけでなく、その”飼い主”に対しても、その苦痛・苦悩を和らげてあげるアプローチなのだと考えると、実は獣医療においてはとても重要な分野ではないかと思いました。
例えばガン患者さんにおいて、進行して治療不能になってしまった場合に最後の手段として苦痛を取り除くことが緩和ケアととらわれがちですが、ガンが発覚し、なんらかの治療が始まった段階から合わせて行うのが本来の緩和ケアなのです。
特に言葉が話せないペットにおいては、治療に対しする選択権は飼い主に委ねられるため、飼い主さんはさまざまな治療法について意思決定するにあたって、いろんな苦悩を抱えながら生活される場合がしばしばあります。そういった苦痛や苦悩を一緒に共有したり、和らげてあげることも獣医師として必要な役割なのではないかと改めて思いました。
川部先生の今後のご活躍に期待です。
セミナー後は懇親会があり、いろんな先生とお話する機会に恵まれ、充実した1日となりました。
でも、もう発表はいいです~~(といいつつ、また別の分野での発表が待っていたりします、、、またそのお話は後日)。